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国民年金保険料を納められないときはどうすればいい?

経済的に納付困難な場合は「免除」または「納付猶予」の手続きをとりましょう

国民年金の保険料を2年以上納めないままにしておくと、未納として年金額に反映されないだけではなく受給資格期間にも算入されませんから、将来老齢年金を受給できなくなったり、もしものときに障害年金や遺族年金を受給できなくなってしまう恐れがあります。

厚生年金に加入している会社員や公務員の人などは給料から保険料が天引きされますので、未納になるということはありませんが、自営業やアルバイトなどの第1号被保険者の人で経済的な理由により保険料を納めることが困難な人は、「免除」や「納付猶予」の手続きを行うことをお勧めします。

免除や納付猶予の手続きを行っておけば、その期間は受給資格期間に算入されます。なお、年金額の計算方法は以下のとおりですが、10年以内であれば保険料の追納を行うことができます。

※2019年4月から産前産後期間について国民年金保険料の免除制度が設けられました。対象者は国民年金の第1号被保険者(出産した本人)で、所得制限はありません。この免除期間中の保険料は納付したものとして取り扱われます。

国民年金保険料の免除

国民年金保険料の免除には、法定免除と申請免除がありますが、申請免除を受けるためには、本人だけではなく世帯主や配偶者の所得について審査を受ける必要があります。審査によって免除が認められれば、その所得に応じて全額免除、4分の3免除、半額免除、4分の1免除が決まります。年金額はこれらの免除の種類に応じて計算されます。年金額を増やすためには保険料の追納や、60歳以降も国民年金に任意加入するなどの対応が必要です。

申請免除の種類所得基準(前年の所得)(注1)老齢基礎年金の年金額の計算(注2)
 ①全額免除 〔(扶養親族数+1)×35万円+22万円〕以内 満額の年金額×(保険料納付済期間+①の期間×1/2+②の期間×5/8+③の期間×3/4+④の期間×7/8)/480月
 ②4分の3免除 〔78万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等〕以内
 ③半額免除 〔118万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等〕以内
 ④4分の1免除 〔158万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等〕以内

注:
1.失業や休業、廃業、自然災害等による被災、配偶者からの暴力(DV)などにより保険料を納めることが困難な場合は、本人等の所得の審査を行わずに免除が承認される特例免除があります。

地方税法に定める障害者や寡婦で前年の所得が125万円以下の場合も申請免除となります。2020(令和2)年5月成立の年金制度改正法によって2021(令和3)年7月分の国民年金保険料からは、寡婦などのほかに「未婚のひとり親等」が加わり、「125万円」は「135万円」となる予定です。

2020(令和2)年2月以降、新型コロナウィルス感染症の影響による収入減少を理由とした臨時特例の免除制度もあります。 なお、生活保護法の生活扶助を受けている人や障害年金(1・2級)を受給している人などは無条件で法定免除となります。

2.平成21年3月までの期間については、全額免除期間は3分の1、4分の3免除期間は2分の1、半額免除期間は3分の2、4分の1免除期間は6分の5の割合で計算されます。

国民年金保険料の納付猶予(ゆうよ)

【納付猶予制度】

20歳以上50歳未満の人で本人や配偶者の前年所得が一定以下(保険料の全額免除と同様)の場合は、審査により納付猶予を受けることができます。猶予期間は受給資格期間に算入されますが、免除の場合とは異なり年金額には反映されません。年金額に反映させるためには保険料の追納が必要です。なお、この納付猶予は2025(令和7)年6月までの特例です。

【学生納付特例制度】

所得が一定以下の学生(大学、大学院、短期大学、高等学校、高等専門学校、専修学校、各種学校、一部の海外大学の日本分校などの学生)は申請により国民年金保険料の納付猶予を受けることができます。所得審査は本人の所得のみが対象です。

※学生は法定免除の対象になりますが、申請免除に該当しても学生納付特倒として扱われます。

納付猶予制度・学生納付特例制度ともに、2020(令和2)年2月以降、新型コロナウィルス感染症の影響による収入減少を理由とする臨時特例もあります。

免除と猶予の比較

 申請できる人所得審査の対象受給資格期間への算入年金額への反映
申請免除 20歳以上60歳未満の第1号被保険者
(任意加入被保険者を除く)
本人・世帯主・配偶者
納付猶予 20歳以上50歳未満の第1号被保険者
(任意加入被保険者を除く)
本人・配偶者 ×
学生納付特例制度 20歳以上の学生 本人 ×

免除・猶予の手続きは、住所地の市区町村窓口で行います。学生納付特例については、学生納付特例事務法人の指定を受けている大学等の窓口でも手続きができます。