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教育の現場から

No.01

「中学生作文コンクール」に取り組むにあたっての事前学習を目的とした出前講座について

 生命保険文化センター

 

今回は当センターが主催する【中学生作文コンクール「わたしたちのくらしと生命保険」】の事前学習として、当センター職員が講師として実施した、出前講座の実践報告をご紹介いたします(講師料や交通費含め、費用はいただいておりません)。

■中学生作文コンクール「わたしたちのくらしと生命保険」について詳しくはこちら

当センターでは、中学校の国語科や社会科を担当される先生方より頂戴したご意見をもとに、生活設計やリスク管理、社会保障制度など、私的保障について学べる副教材を制作し、提供しております。クイズを交えながら、家庭生活に影響を及ぼす身近なリスクを切り口に、それらに備える手段としての公的保障や私的保障の役割を学んでいただけるスライドと、生徒用ワークシートがセットになった本教材を用いて実施した実践報告です。

■50分授業セット「リスクに備える」について詳しくはこちら

講義をおこなう生命保険文化センター職員

三択クイズに参加する生徒たち

授業概要

 ◇実施日時

 2026年6月29日(月)09時50分から10時40分(50分間)
 2026年7月01日(水)10時50分から11時40分(50分間)
 2026年7月02日(木)11時50分から12時40分(50分間)

 ◇主催者  東京大学教育学部附属中等教育学校
 ◇主催科目  国語科
 ◇授業者  公益財団法人 生命保険文化センター 職員
 ◇受講者  中学1年生 ※計3クラス、合計120名(各授業40名)
 ◇使用教材

 50分授業セット「リスクに備える」

ねらい

1. ライフイベントにはお金がかかることを知り、将来の夢や目標について考えることの大切さを認識する。
2. 身の回りにあるリスクについて、リスクに備える方法として公的保障と私的保障について学ぶ。
3. 代表的な私的保障である預貯金と民間保険について、そのしくみと特徴を理解する。

(受講した生徒の感想抜粋)
★生命保険に関する作文を書くって言われたとき心配だったけど、今日の授業を聞いていると楽しそうだと感じました。
★スライドや、例を活用して説明してくれたことにより、内容が分かりやすかった。
★日頃からリスクについて考え、自分の将来についてのことや、保険について関心をもとうと思った。
★まだ子どもなので保険はよくわからないかもしれないけれど、親と保険のことを話すきっかけになりました。
★将来のことについて色々聞くことができた。夢がまた広がると思う。

(講座を依頼いただいた先生より)
公的保障と私的保障の役割など、今後の子どもたちの生活に不可欠な知識について、わかりやすいワークシートとスライドでお話しいただきました。授業後の質疑応答では一つひとつの質問に丁寧に対応いただき、理解を深めることができました。「夏休みの宿題のなかで一番初めに生命保険の作文に取り組みました!」と語る生徒も複数おり、出前講座をして頂いたことで理解を深めるだけでなく、モチベーションも上がったように感じます。

ワークシート

キーワードを書き込むことで生徒のインプットを促し、また自身の考えをアウトプットできるワークシートを活用します。

生徒用ワークシート

投影スライド

【第1章】将来について考えてみよう

時間 学習活動(授業の流れ) その他の動き
1分

人生の節目となる大きな出来事を「ライフイベント」と呼びます。
皆さんが将来について考えるうえで、大切なポイントのひとつです。

スライド2:将来について考えてみよう

-
1分

ライフイベントの代表例として、結婚・教育・住宅購入費用を見ていきましょう。
人生はこうした出来事の積み重ねですが、多くのケースでお金がかかります。
自分の将来について、しっかりと考えておくことが大切です。

スライド3:さまざまなライフイベントがあるよ

-
3分

お配りしたワークシートに、皆さんの思い描く将来の自分を書いてみましょう。
時間を取りますので、今の率直な気持ちを書いてみてください。

スライド4:将来どんな生活がしたい

【ワークシート記入】

1.将来どんな生活がしたい?

【第2章】リスクって何?

時間 学習活動(授業の流れ) その他の動き
1分

起きてほしくないことで、起きるとお金がかかることを「リスク」と呼びます。
ここでひとつ、友人とスノーボードに出かけたAさんの事例を見てみましょう。

スライド5:リスクって何?

-
2分

Aさんはスノーボード中に転倒し、搬送先の病院で骨折の診断を受けました。
9日間の入院にかかる医療費など、あわせて143万円が必要となりました。

スライド6:スノーボード中の骨折事例

-
1分

Aさんは国などの「公的医療保険」から約129万円を受けることができます。
つまり、自分で準備しなければいけない金額は約14万円に抑えられます。
この「公的保障で足りない部分を私的保障で補う」という考え方が大切です。

スライド14:自分で準備する必要があるお金

-
3分

私たちはさまざまなリスクに囲まれて日々の暮らしを送っています。
皆さんの身の回りには、どんなリスクが潜んでいるでしょうか。
時間を取りますので、思いつくだけの「リスク」を挙げてみましょう。

スライド15:日常の生活の中にどんなリスクがあるかな?

スライド16:どんなリスクがあるかな?

【ワークシート記入】

2.〈考えてみよう〉日常の生活の中に、どんなリスクがあるかな?

5分

ここからはクイズ形式で、3つのリスクについて発生頻度を見ていきましょう。
ライフイベントに加え、リスクへの備えもしっかりと考えておくことが大切です。

1つ目のリスクは「交通事故」です。
警視庁によると、日本では1年間に約30万件の交通事故が起きています。
Aが2分に1件、Bが10分に1件、Cが1時間に1件です。(答えはAの2分に1件です。)

スライド17:リスクに関するクイズ1

2つ目のリスクは「入院」です。
厚生労働省によると、1日あたり約4万人の入院患者が生じています。
Aが2秒に1人、Bが20秒に1人、Cが2分に1人です。(答えはAの2秒に1人です。)

スライド18:リスクに関するクイズ2

3つ目のリスクは「損害賠償」です。
男子高校生が交通ルールを守らず、自転車同士の事故を起こした事例です。
相手の会社員は重大な障害を負い、高校生には多額の賠償金が課されました。
Aが100万円、Bが1,000万円、Cが1億円です。(答えはCの1億円です。)

スライド19:リスクに関するクイズ3

気をつけていても、いつ・誰に・どんなリスクが起きるか分かりません。
皆さんの思い描く将来を実現するうえで、リスクへの備えがとても大切です。

【クイズ】

3択クイズ

2分

あらゆるリスクに備える方法として、公的保障と私的保障の2つがあります。
国などが国民を守る「公的保障」を、自分で備える「私的保障」で補います。
私的保障には預貯金や民間保険などがあり、使い分けることが大切です。

スライド20:自分の身を守るために

【ワークシート記入】

3.自分の身を守るために

3分

「公的保障」は国などが皆さんを守る仕組みで、社会保険がそのひとつです。
あらかじめ国民が平等にお金を出し合い、リスクに見舞われた人を支えます。
社会保険はリスク別に、医療・年金・介護・労災・雇用の5種類に分かれます。

スライド21:社会保険とは

-

【第3章】民間保険って何?

時間 学習活動(授業の流れ) その他の動き
3分

皆さんに保険のイメージをつかんでいただくため、部活動に例えてみます。
皆さんは部員100人が所属するサッカーチームの一員と思ってください。
毎年5人が骨折し、1人当たり10,000円の治療費がかかるそうです。

スライド24:保険のしくみ1

100人が平等に500円ずつ納めておけば、50,000円を準備できます。

スライド25:保険のしくみ2

 -
2分

テレビCMなどで見かける民間の保険会社は大きく2種類に分けられます。
ヒトを対象とする「生命保険」と、モノを対象とする「損害保険」です。
ヒトを対象とする生命保険の場合、ヒトの価値はお金で計れませんので、
万一リスクに遭ってしまった場合、あらかじめ約束した金額を受け取れます。
一方、モノを対象とする損害保険では、損害額によって金額が変わります。

スライド27:生命保険と損害保険

- 
3分

そんな生命保険、日本で暮らすすべての家族を100%とした場合、
いったいどのくらいの家族が契約しているのでしょうか。
3つの割合の中から予想し、これだと思うものに手を挙げてください。
Aが約50%、Bが約70%、Cが約90%です。(答えはCの約90%です。)

スライド28:どのくらいの家族が契約しているの?

民間保険の具体的な種類についてもご紹介します。
たとえばヒトを対象とする生命保険には「死亡保険」や「医療保険」、
モノを対象とする損害保険には「自動車保険」など、様々な種類があります。

スライド29:様々な民間保険

【クイズ】

3択クイズ

 
10分 ここからは私的保障の手段として、預貯金と民間保険を比べてみましょう。

預貯金は皆さんが銀行口座にお金を預け、好きな時に引き出せます。
民間保険はリスクに備えるため、たくさんの人がお金を出して支え合います。

スライド30:預貯金と民間保険の違い1

預貯金はさまざまな目的のためにお金を貯めることを指しますが、
民間保険では少ないお金で「特定」のリスクに備えるという特徴があります。

スライド31:預貯金と民間保険の違い2

預貯金は自由度が高いですが、必要な金額が貯まっているとは限りません。
民間保険では基本的に預けたお金は戻りませんが、リスクが発生した場合、
あらかじめ決められた金額を受け取ることができます。

スライド32:預貯金と民間保険の違い3

皆さん自身がメリットとデメリットを理解して、使い分けることが大切です。

- 

【第4章】まとめ

時間 学習活動(授業の流れ) その他の動き
5分

最後に3つのまとめクイズで、今日の授業を振り返りましょう。

問題1。国などが支えてくれる社会保障制度。
その中の、リスクが発生した時に支えてくれる保険はどれでしょうか。
Aが生命保険、Bが損害保険、Cが社会保険です。(答えはCの社会保険です。)

スライド34:まとめクイズ1

問題2。公的年金制度の一つである国民年金は、何歳から加入義務が発生するのでしょうか。
Aが18歳、Bが20歳、Cが22歳です。(答えはBの20歳です。)

スライド35:まとめクイズ2

問題3。生命保険で備えられるリスクはどれでしょうか。
Aが病気や人が亡くなった時、Bがスマホの破損、Cが自転車の盗難です。
答えはAの病気や人が亡くなった時です。

スライド36:まとめクイズ3

【クイズ】

3択クイズ

5分

本日の授業でお伝えしたい3つのポイントをおさらいします。
ワークシートの4.まとめにある3つの空欄を埋めていきましょう。

1.日常の生活の中にさまざまな【リスク】があることに気づくことが大切。
2.リスクから自分の身を守る手段として、社会保障制度だけでなく、自分で備えることも大切。
3.社会保障制度で足りない部分を、【預貯金】や【民間保険】を利用して準備することが大切。

スライド37:まとめ

リスクについて考えることは、とても大切なことです。
自分や家族の人生について考えることにもつながります。
自分の生活や将来に関心を持ち続け、自分から情報を集めようとする姿勢が大切です。

スライド38:最後に

【ワークシート記入】

4.まとめ