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ESSAY エッセイ
生活設計

定年後の働き方を考える ~定年後の就業実態と雇用保険から受け取れる給付金~

(公財)生命保険文化センター 編集子(K)

定年は人生の大きな節目であり、定年後の働き方は、セカンドライフを考える上でのポイントの一つです。今回は、定年後の就業実態と雇用保険から受け取れる給付金を紹介します。

どのくらいの人がどんな目的で働いている?

はじめに、60歳以降どのくらいの人が働いているのかを総務省「労働力調査(基本集計)」(2021年)の結果から見てみましょう。60~64歳の就業率は男性が82.7%、女性が60.6%と高い割合となっています。同じく65~69歳では男性が60.4%、女性が40.9%と60歳代後半でもおよそ半数が働いています。筆者は60歳代前半ですが、70歳近くまで働くのは肉体的にも精神的にも結構きついのではないかと感じています。ただ、60歳以前とは働き方が変わり、非正規雇用者の割合が多くなるなど、仕事量や労働時間が年齢に応じた働き方にシフトしているケースが多くなっています。
意識の面について、内閣府の世論調査の結果を見てみましょう。働く目的は何かという質問に、「生きがいをみつけるために働く」と答えた人の割合は、60歳代で15.4%と、50歳代以下に比べて高くなっており、モチベーションの変化が見受けられます。一方で、「お金を得るために働く」と答えた人の割合は、60歳代も59.3%で、生活を維持していくために働いている人が多いこともうかがえます。

エッセイ2022.6月_働く目的は何か

※内閣府「国民生活に関する世論調査」(令和3年9月調査) 2 調査結果の概要―図24 

定年後も働く場合に懸念されるのが賃金の低下です。以下では、60歳以降に継続勤務や再就職などで働く場合に受け取れる雇用保険の給付金を紹介します。

60歳以降の在職者を対象にした雇用保険の高年齢雇用継続給付

・高年齢雇用継続基本給付金
60歳以降も継続勤務し、賃金が一定割合低下した場合に65歳になるまで受け取れる給付金です。筆者も2カ月に1回この給付金を受け取っており、助かっています。

・高年齢再就職給付金
雇用保険の失業給付(基本手当)を受給した後、60歳以降に再就職し、賃金が一定割合低下した場合に受け取れる給付金です。基本手当を受け取れる日数が100日以上残っていることが条件で、再就職時から最大2年間受け取れます。

<具体例:高年齢雇用継続基本給付金の支給額>

60歳時点の賃金:月額30万円

60歳以降の賃金:月額18万円=60歳時点の賃金の60%に低下

高年齢雇用継続基本給付金として、月額2.7万円(各月の賃金18万円×15%)が支給されます。

詳しくは以下の表を参照ください。

高年齢給付金など

一つ留意しておきたいのは年金との調整です。高年齢雇用継続給付の額に応じて60歳代前半で受け取る老齢厚生年金が減額されます。高年齢雇用継続給付が高いほど、老齢厚生年金は多く減額されます(最大で継続勤務時または再就職先での標準報酬月額の6%相当額)。                                                            なお、2025(令和7)年4月以降に60歳となる人は、高年齢雇用継続給付が縮小(受給額:賃金の最大15%→10%)される予定です。

おわりに

定年後の働き方は様々ですが、それを支える制度を利用しながら自分にとって無理のない仕事量や労働時間であることが、長く働き続けられるポイントになります。仕事一辺倒ではなく、趣味やボランティア活動など仕事以外の活動を充実させることも定年後は特に大切なのではないかと思います。

 

>定年後のセカンドライフについてより詳しく考えたい方は、当センター発行の小冊子
 「定年Go! -40代・50代で考えるセカンドライフ-」をご活用ください。

 

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