公益財団法人 生命保険文化センター

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生命保険用語 英和・和英辞典

英和辞典

surplus note

【運用】《米》サープラス・ノート((「1892年ニューヨーク州法」に成文化されたのが始まりで爾来surplus noteは生き続け今日に至っている.surplus noteは,発行者(保険会社)が本拠を置く州においてsurplusとして認められる無担保の債務証書(つまり,会社の借入金indebtednessを示す約束手形promissory note)である.したがって,surplus noteの用途は広範囲にわたる.生保/健保会社のsurplus note発行残高は'81年時の約4億ドルから'95年7月には70億ドル(損保会社同30億ドル)以上に達した.RBC基準の導入に伴い,生保各社,特に最上級の財務健全度を示す保険会社がsurplus noteに注目している.すでにメトロ/プル/マスミューチュアル/ニューヨーク生命4社は実際に発行している.surplus noteは,元来保険相互会社のsurplusを増加させる資金調達手段であり,相手方から現金/その他の資産を得る対価として発行される.surplus noteを規定する州法では,発行会社はsurplus noteの発行に対応した負債を計上する必要はない旨明言している.これは,この法律の本来の目的が株主を持たない相互会社に外部から資金調達できる権利を付与することにあるためである.surplus noteの発行は,対応する負債を増加させることなく資産を増加させ認容資産admitted assetsから法定負債を引いて算出する法定サープラスを会計上増加させる.したがって,RBC要件の観点から言えば,生保相互会社にとっての資本調達の主要選択肢はsurplus noteの発行か非相互化demutualizationのいずれかとなる.surplus noteには,RBC数値(RBC figures)をより良いものに見せるという利点の他に,surplus noteが負債であるにもかかわらず資本と見なされるという利点がある.なお一般にsurplus noteの発行及び利率/元本の支払には州保険局長の事前認可を要する旨の法律が制定されている州が多い;⇒capital note, contribution fund note, demutualization, financial instrument, guaranty fund certificate, liability))