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リスクに備えるための生活設計
介護

脳血管疾患の患者数はどれくらい?

患者数は約174万人

脳血管疾患の種類

脳血管疾患(脳卒中)には、脳の血管が詰まる脳梗塞と脳の血管が破れる脳出血、脳の血管の一部分に動脈瘤ができて破裂するくも膜下出血があります。高血圧が長く続くことによる動脈硬化の進行が最大の原因です。
厚生労働省「患者調査」では、2020(令和2)年の脳血管疾患の患者数は174.2万人(男性94.1万人・女性80.1万人)になっています。性・年齢別にみると、男性の70歳代(36.5万人)、女性の80歳以上(36.1万人)で患者数が多くなっています。

脳血管疾患患者数

<厚生労働省「患者調査」/令和2年>

脳血管疾患の症状

脳梗塞や脳出血になると、脳細胞が壊れ、意識がなくなったり、半身まひや言語障害、さらには認知機能低下などの症状が現れます。くも膜下出血ではまひは少なく、激しい頭痛や意識障害が突然起こります。
初期に適切な治療を開始すれば、後遺症なく治る場合もあります。また、リハビリテーションで大幅に回復する場合も多くなっています。しかし、半身不随や認知症が残ったり、寝たきりになったり、命を落とすなど、危険性が高い病気です。 脳卒中の症状は突然現れることが多いものの、頭痛、めまい、舌のもつれ、手足や顔のしびれなどの前ぶれ症状が起こることもあります。

脳血管疾患の治療・リハビリテーション

上記の症状が現れたら、すぐに救急車を呼ぶなどして、早急に適切な治療を受ける必要があります。脳梗塞の場合、症状が出てから4時間半以内であれば、血栓を溶かす治療薬を使うことができ、完治する可能性が高くなっています。ただ、入院日数は長期化することが多く、平均77.4日となっています(厚生労働省「患者調査」/令和2年)。

脳血管疾患の予防・防止

脳血管疾患(脳卒中)を防ぐには、危険因子である高血圧、糖尿病、脂質異常症、不整脈などの生活習慣病の治療が重要です。また、喫煙や飲酒を控えたり、規則正しい生活を送り適度な運動を行うなど生活習慣の改善と、減塩やバランスのとれた食事が大切です。

脳血管疾患の発生プロセス
脳血管疾患の発生プロセス

<循環器病研究振興財団「知っておきたい循環器病あれこれ」をもとに生命保険文化センターにて作成>