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教育の現場から
No.05

【中学校社会科向け教材】保険会社って何をしているの?

板橋区立赤塚第二中学校 中野 英水 先生

Ⅰ 授業概要

◇実施日 2018年11月22日(金)13 : 25 ~ 14 : 15(50分)
◇先生 板橋区立赤塚第二中学校 中野英水先生
◇学年 3年生(授業対象学級35名)
◇教科 社会科(公民的分野)
◇単元 (新学習指導要領に基づく位置付け)
大項目B「私たちと経済」中項目(2)国民の生活と政府の役割
「少子高齢化社会における社会保障の充実・安定化」より「保険会社って何をしているの?」
◇目標 少子高齢社会における持続可能な社会保障の充実や安定化が求められる中、憲法第25条の精神に基づく社会保障制度の役割や重要性を理解した上で、社会保障制度を維持していくためには自助・共助・公助を適切に組み合わせていくことが重要であることを踏まえ、民間の保険を活用しながら自助努力で将来に備えていくことの重要性について主体的に考察する。
◇資料 ①生命保険協会 中学校社会科向け教材「社会における企業の役割と責任」保険会社って何をしているの?  学習シート「保険会社って何をしているの?」 (学習シートについてはこちらのページよりダウンロードください)
②学習シートの内容に沿って中野先生が作成したパワーポイント資料(以下、PPT) ※PPTは著作権等の関係上、授業で使用したものを加工して掲載しています。

 2019.01

Ⅱ 授業の流れ

【導入5分】

時間学習活動(授業の流れ)指導上の留意点
0:00 (先生) 社会保障の続きの授業で保険会社って何をしているの?という学習をしたいと思います。民間の生命保険のコマーシャルを皆さんも見たことありますよね。  
(生徒) CM等で見聞きしている保険会社名を挙げる  
1:30 (先生)

・本時の目標を生徒と共有する(PPT)

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学習課題を考えながら、民間生命保険の重要性や社会における役割について追及しましょう。そして今日の授業のポイントとしては既に学習した社会保障と結びつけて考えて下さい。また、多面的・多角的に考えていきましょう。

 
2:30 (先生) ・重い病気や大きなけがをしたとき、どのような問題が起こってくるかを考える(PPT)2019.01  
(先生) 重い病気や大きなけがをしてしまいました。あなたの生活には、どのような問題がおこってくるでしょうか? 実際の場面を想像させ、さまざまな問題が起こってくることに気付かせる。
(生徒) 勉強できない、お金(治療費)がかかる。  
(先生) みなさんが今、病院にかかったときの治療費はどうしていますか?  
(生徒) 親が払ってくれている。  
(先生) 中学生なら親に出してもらうこともできますが、もし、今から20年後の35歳だったらどうでしょうか? 大人になったら不安やリスクも自己責任であることに気付かせる

【展開40分】

時間学習活動(授業の流れ)指導上の留意点
5:00  

・学習シートの課題 1 に取り組む(PPT)

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【個人】で考えさせる(3分)
個人で考えさせた後、
【グループ】で考えさせる(5分)

→生徒は1班3~4人(合計9班)に分かれる
→自ら考えた内容を共有し、グループで考えさせる
→グループとしての考えを発表

・国からお金が出る
・貯金する
・知り合いに出してもらう
・内職する
・借金
など 

 
(先生) 「国からお金が出る」というのはどういう仕組みですか?  
(生徒) 社会保険、社会保障  
(先生) 出た意見の中で、皆さんが利用するとしたらどれですか?  
(生徒) 社会保険  
(先生) 社会保険は皆さんも利用しています。「健康保険」です。社会保険は、税金と、国民が払うお金で成り立っています。 風邪をひいてお医者さんに行ったら、中学生は治療費ゼロですよね。中学生の場合は3割を区が負担してくれていますが、一般の人は、国からお金が医療費の7割出て、自分で負担するのは3割です。  
(先生) 入院した際の医療費の概算例を解説(PPT)
あくまでも概算ですが、肺がん、脳梗塞、インフルエンザやぜんそくなどでも入院してしまった場合の医療費(高額医療費制度等も適応を除いた場合)は3割負担でも結構かかります。
公的医療保険により3割負担で済むといっても入院などであればかなりの負担額になることに気付かせる
15:00  

・学習シートの課題 2 に取り組む(PPT)

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(先生) 3割負担でも結構費用がかかってしまうことへの対処法として何があると思いますか? 公的保険を補うしくみとして民間の保険があることに気付かせる
(生徒) 生命保険  
(先生)

(PPT)を使って解説

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社会保険のところで学習した年金のしくみと同じように、みんなが少しずつ支払った保険料を民間の会社(保険会社)がまとめて運用して、いざという状況になった人に保険金として支払う。つまり、人生の危機をみんなで支えあうしくみです。

 
(先生)

・社会保障の確認も踏まえ、保険のしくみを解説(PPT)

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人生の危機をみんなで支えあうしくみということであれば、社会保障のしくみと同じですよね。

 
20:00  

・学習シートの課題 3 に取り組む(PPT)

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(先生) 【グループ】で考えさせる(5分)
民間の保険について考えてみます。危機を補ってくれるという点でどんな保険があった方が良いか考えてみましょう。治療費という点だけでなく、いろんな状況を多面的・多角的に考えてみましょう。
 
(先生) →グループで考えさせ、まとめた内容を発表では、皆さんのアイデアを聞いていきます。  
(生徒) ・「食事保険(入院中の食事の保険)」
・「検査保険(検査の費用を出してくれる)」
・「交通費保険(病院が遠い場合などお見舞いに行く 家族の交通費を支払ってくれる)」
・「有給保険(有給休暇が無くなってしまった場合に、給料を支払ってくれる)」
・「お家保険(家事を受け持ってくれる)」
 
(先生) これらのいろんな意見からみても、大きな病気やけがをしてしまうということは、自分だけでなく自分の家族がなってしまったら、まわりに大きな負担をかけてしまい、リスクがあるということです。そのリスクを回避するためにも保険があります。 病気やけがにはさまざまなリスクがあることに気付かせる
30:00  

・学習シートの課題 4 に取り組む(PPT)【グループ】で考えさせる(5分)

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さまざまなリスクに保険のしくみがどのように対応できるかを考えさせる
(先生) 学習シートの課題 1 2 3 を通じて、どんな保険が良い保険なのか?より良い保険の条件とは何かを考えてみましょう。  
(先生) →生徒は各班で話し合う
どんな保険が出ましたか?
 
(生徒) ・最低限度の生活を送れるようにしてくれる保険
・安心できる環境
・自分以外の人も助けてくれる保険
 
(先生) 憲法第25条「生存権」で学習した「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」ということはとても大事です。また、「安心できる環境」の環境とは、「スペース」の意味だけではなく、いろんな意味を含んでいていいですね。  
35:00  

・学習シートの課題 3 に取り組む(PPT)

2019.01 では、今日のメインの課題に移ります。
課題 5 保険会社があることで、社会(世の中)にとって、どのようなよい点があるのか?を考えながら、
課題 6 保険会社の役割とは何ですか?をメインに考えましょう。
→課題 6 はグループで話し合って班ごとにホワイトボードに記入して掲示発表する

<写真掲示>

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課題や本時の学習を通じて民間生命保険の重要性や社会における役割に気付かせる

【まとめ5分】

時間学習活動(授業の流れ)指導上の留意点
45:00 (生徒)

・まとめのスライドを確認しながら解説(PPT)

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保険会社は、保険料収入として得たお金を企業に貸したりして、企業にお金を供給する間接金融の役割を担っています。また、保険会社は保険料を株や国債などに投資運用して経済をつくっていくという側面も持っています。保険会社はもしものときの備えだけではなく、金融機関として社会や経済を支えているのですね。

保険会社が間接金融の役割も果たしていることに気付かせる
(先生)

・自助努力で将来に備えることの重要性を解説(PPT)

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 将来のリスクに備えて公助にたよるだけでなく、自助努力で将来に備えていくことの重要性に気付かせる
(先生) 少子化が進む中で社会保障制度が難しくなっていますが、社会保障制度を維持していくためには、自助・共助・公助をどう組み合わせていくかが大事です。社会保険は、自助・共助・公助のうちどれに当てはまりますか?  
(生徒) 共助・・・、自助・・・、  
(先生)

これから大変なのに更に国におんぶに抱っこで大丈夫でしょうか?自助努力で将来に備えていくことが重要となります。その自助の手段の一つとして、生命保険があります。どこまで自分で準備するかは、自分の将来に合わせて選択することが大事です。
また、貯金するということも自助の一つです。いろんな形で準備することが大事です。

 
50:00 (先生) ・本時の感想を書く
→感想は、翌日回収
 

Ⅲ 生徒の感想抜粋

・自分も保険に支えられていることが分かった。自分も大人になったら活用したいと思った。
・今まで生命保険のことはCMで見るばかりで深く考えることがなかったが、授業を通して、公的保険制度をさらに補うものだということを知った。
・保険会社には様々な役割があると思うけど、1番は、生活を支えて安心させることが大事なのかなと今回の授業を通して感じた。
・保険に入っておくだけで将来何かあっても安心できるから生命保険は入っておいたらいいと思った。入るときも安心できて信頼できる保険会社に入るべきだと思った。
・今回授業を受けて、保険は生きていく上で必要なものなんだと感じた。また必要な保険を考えるのが楽しかった。
・自分のまわりにも病気などで苦しんでいる人がいるので、保険会社を通じてパイプの役割をしたいと思った。