―要約―

変額個人年金保険の加入意向を規定する要因に関する研究

井上智紀

変額個人年金保険は、2002年10月の銀行窓販の解禁後、急速に市場規模を拡大している。しかし、どのような消費者が変額個人年金保険に対して加入意向を持つのか、といった点については、いまだ十分なデータがなく、明らかにされていない。

本稿では、このような問題意識に基づき、変額個人年金保険の加入意向について要因分析を行った。

分析の結果、変額個人年金保険の加入意向に対して、リスク性商品保有ダミー、インフレ不安、男性ダミー、30歳代ダミー、50歳代ダミー、民間企業ダミー、公務員ダミー、世帯金融資産が有意に正の関係にあることが明らかとなった。この結果は、(1)変額個人年金保険が、他のリスク性金融商品と同様に価値変動リスクを内包する商品として消費者に認知されており、リスク性商品への投資を行っている消費者には収益に対する課税繰延などのメリットが魅力となっている可能性があること、(2)インフレヘッジ機能を前面に打ち出していくことで、30歳代を中心とした若年層にも市場の拡大を促す可能性があることを示唆しているものと思われる。

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