平成9年12月25日 '97-12号 Press Release 

二極分化する日本人の考え方

〜時代変化の狭間に揺れる40代〜


(財)生命保険文化センタ−(会長・加藤一郎)では、平成8年度中に日本人の生活価値観の時系列変化ならびに生活保障意識を把握することを目的とした3つの調査を行い、その結果をそれぞれ調査報告書「 1996 日本人の生活価値観調査」「平成8年度生活保障に関する調査」「公的保障と自助努力に関する意識調査」として発表しました。

今回は、これら3つの調査結果について、年代ごとの価値観と意識の関連性に焦点を絞って分析したところ、年代間の大きなギャップが浮かび上がりました。

分析結果の主なポイントは次のとおりです。

年代別特徴

20代 現在投資の世代

30代 自立・自助の世代

40代 新旧の価値観が混在する「狭間」世代

50代 安定と和を重視する「共生」の世代

60代 生活防衛意識が高く現状維持の世代


生活価値観について、20〜30代と50〜60代が対極的な考え方をしています。これに対し、40代の反応は良く言うと「中庸」、悪く言えば「曖昧」であり、新旧両世代の狭間で“不惑の40代”がどちらともつかず揺れ動いている姿がうかがえます。

資料1参照)

自己顕示志向
集団重視志向

20〜30代には、伝統的な性別役割分業意識や家族のために尽くす意識を否定し、一方で入籍を前提としない事実婚を許容するなどの傾向が高まっており、今後、新しい家族形態の出現を予感させます。しかし、経済的準備における不安感として「親の介護費用」が20代では第1位、30代では第3位にあげられることから、彼らが親の面倒をみることに無関心でない、言い換えれば、家族の絆を否定していないことが見てとれます。

資料2参照)

女性は結婚したら家庭を守ることに専念するのがよい(性別役割分業意識)
自分を犠牲にしてでも家族のためならつくしたい
夫婦お互いの同意があれば、入籍しなくてもよい
日ごろ、経済的な準備について不安に思うこと

家族や職場、地域社会に対する考え方は、20〜30代が「互いに制約されないドライな関係」を好むのに対し、50〜60代では「伝統的規範の下で築くウェットな関係」が好まれる傾向があります。

資料3参照)

自分の能力を生かすためには転職や転業も考えたい(転職、転業志向)
住みよい地域づくりのために、自分から積極的に活動していきたい

公的年金制度について、20代ではまだ実感が薄いようですが、30〜40代では大きく不安意識が高まります。この結果、自助努力を重視する30〜40代と、どちらかと言えば公的保障に依存気味の50〜60代とに二分されます。

資料4参照)

老後の生活費は公的年金でまかなえるとは思わない
老後は、公的保障の充実より、自助努力に対する支援の充実を望む