nw

平成14年3月20日 '01-12号 Press Release

「第5回・生活者の価値観に関する調査」まとまる
― 一段と強まった個人化と多様化 ―


4.価値観と生活意識
 社会に対する意識、生活集団とのかかわり、生活満足度と生活不安などの生活意識の変化を捉えるとともに、価値観との関連性を探っている。

1.日本社会に対する意識
1. 現在の日本社会に対して日ごろ強く感じていることについては、「犯罪の増加」が最も高く、かつ、前回調査(96年)から20ポイント近く急増している。さらに、「日本は良い社会だ」という考え方がこの10年で大幅に減少するなど、現状に対する厳しい見方が目立った。
2. 一方、10年後の日本社会に対しては、「良い社会になっている」「今より自由な社会になっている」「今より高い福祉水準になっている」などの回答が伸びており、将来への期待感を持っていることがわかる。
3. 価値観でみると、自ら独力で現状を切り開いていこうとする価値観である自立志向に楽観的な見方が目立つのに対し、今の楽しみを追求し努力や苦労を回避しようとする価値観である快楽志向では悲観的な見方が目立った。

2.生活集団とのかかわり
1. 仕事や家事・学業以外の社会活動への参加では「文化・スポーツ活動」が参加経験が最も高く、また、最も力を入れた活動も「文化・スポーツ活動」となっている。一方、ボランティア活動への参加経験は4人に1人となっている。
2. 家族とのかかわりについては、次のような結果がみられた。
・最も力を入れた活動を家族と一緒に行った 30.5%
・子供の大学教育費の全額負担を許容 48.2%
・子供の結婚資金の負担を許容 44.2%
・独立した子供への経済的支援を肯定 24.6%
・親の老後への経済的支援を肯定 59.0%
・子供に相続させる意向あり 54.1%
3. 夫婦の家事分担については全体では「妻主体」が9割以上になっているが、20代では夫の家事への参加率が5割を超えている。
4. 価値観でみると、「集団志向では、地域交流や家族への支援に積極的」「自立志向では、比較的自分1人で行う活動を好む、家族にも自立を求める」などの傾向がみられた。また、快楽志向や安直志向では自ら主体的に集団とかかわろうとはせず、集団に依存する受身的なかかわり方もみられた。

3.生活満足度と生活不安
1. 現在の生活全般に「満足している」割合は60.4%だが、85年調査の74.6%から調査の都度一貫して低下してきている。特に、96年調査との比較では男性の低下が著しい。
2. 生活不安としてあげられる項目では、96年調査と比較すると「自分や家族の失業」、「資産形成できない」、「安定した収入が得られない」などの経済面での不安項目が目立って増えている。また、年齢別にみると30代における生活不安項目の多さが目立っている。
3. 価値観でみると、集団志向では現在の満足度が最も高いにもかかわらず、将来への不安も最も多く抱えており、現状を肯定的に受け入れつつも、将来のリスクにも備えるという考え方が現れている。一方、快楽志向では将来不安としてあげる項目は最も少ない反面、現在の満足度は最も低く、対照的な反応となっている。


12号トップへ戻る次へ