今回は育児の助成や給付されるお金について説明します。

前回までは、妊婦さん一人のお話でしたが、今回は生まれた子どもと、その親への給付についてお話します。

それでは、まずは子どもの給付や保険についてみていきましょう。

子どもに対してもらえるお金と手続き

●児童手当

児童手当は、0歳から中学校卒業までの児童を養育している方に支給されます。市区町村に申請します。現在は所得に応じて金額の違いはありますが、子どもを養育している方ならどなたでももらえます。ただし、申請しなければもらえませんので忘れないように。

●健康保険に加入する

産まれた子どもは、名前を届け出た後、両親どちらかの扶養家族になるか、国民健康保険に入る手続きをします。生まれて直ぐから保険の対象になります。

●子どもの医療費の助成制度

健康保険のほかに、子どもの医療費の助成制度があります。各自治体により制度が異なりますが、子どもの医療費の自己負担部分の全部または一部を助成する制度は、とても助かります。

子育てする「親」のための制度は?

働いているお父さんお母さんのためにある制度といえば、育児休業があります。

育児休業は、子供の1歳の誕生日の前日まで取得することができます。復帰の日は、誕生した日のちょうど1年後になります。

しかし、保育園に入れないなどの事情があれば、6ヶ月延長することができます。そして平成29年10月からは、もう6ヶ月再延長することができるようになります。つまり、最長で2歳の誕生日の前日まで育児休業を取得することができます。

この期間は、育児休業給付金をもらうことができます。お休みする前の給与の67%(6ヵ月経過後からは50%)が支給されます。詳しくはこちらをご覧ください。

(詳しくはこちら  https://www.hellowork.go.jp/insurance/insurance_continue.html

育児休業や復帰した方の社会保険の特例

会社で社会保険に入っている方で、育児休業している人は、社会保険料が免除になります。

(詳しくはこちら  http://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo-kankei/menjo/20140327-06.html

育休復帰後、時短勤務などになり、給与が下がった場合は、社会保険料を下げる手続きを行うことができます。

(詳しくはこちら  http://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo-kankei/menjo/20150407.html

社会保険料が下がったときは、将来の年金の査定は下がりますが、3歳未満の子を養育する方は前の社会保険料を基準として計算してもらえる制度もあります。※申請しなければ適用されませんのでお忘れなく!!

この制度は育児休業を取っていない方も対象になりますし、転職で給与が下がっても対象になります。将来の年金額に関係してきますので、チェックしてください。

(詳しくはこちら  http://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo-kankei/hoshu/20120803.html

地域の子育て支援

子育て支援は各自治体によりますので、お住まいの市区町村でどのようなものがあるか確認しましょう。出産して1ヶ月ごろ、保健師さんや助産師さんが訪問してくれる制度があります。この時にいろいろ聞いてみるといいですよ。

さいごに

妊婦さんや子ども・子育てに関する、支援のお話も今回で最後となりました。国は少子化対策として、いろいろな策を練っていることをおわかりいただけましたでしょうか。報道でもご存知のとおり、ワンオペ育児の問題や保育園の入園問題など、育児には大変なことがいろいろ起こりますが、それでも、子どもの笑顔がみられることは何にも変えがたい喜びです。

公的な支援が行き届いていない場面では、民間のサービスが頼りになりますね。先輩ママ・パパにきくと、病児保育や時間外のベビーシッターにお願いするなどして、のりきっています。しかし、民間のサービスは費用が心配。その先の教育費も・・と考えると、お金の準備はしておくにこしたことはありません。今後かさむ費用のことを考えて、学資年金を受け取れる保険への加入を検討することもよいでしょう。

日本は、少子高齢化が進んでいて、子供を増やすためにも育児に関する制度は手厚くなってきています。保育や幼児教育を無償にするための「こども保険」という制度も考えられています。育児を応援し、子育てのしやすい国。みんながそう思える日本になることを期待しています。

最後に、わからないことがあったらどこに問い合わせたらよいか記載します。一人で抱え込まないで外部の支援をどんどん使っていきましょう。

問い合わせ内容 照会先
出産育児一時金 出産する病院、自分が加入している健康保険、お勤めの会社
産休・育休について お勤めの会社、都道府県の労働局雇用環境・均等部(室)
母子手帳・母親学級・健診の補助 お住まいの市区町村
保育園のこと 希望する保育園、お住まいの市区町村
子どもの医療費助成、児童手当 お住まいの市区町村
子どもの健康保険について 子供を扶養する人が加入している健康保険

プロフィール

市川 恵

市川 恵(いちかわ めぐみ)

社会保険労務士法人 恵社労士事務所 代表。 日本大学卒業。 住宅の営業会社、メーカー、教育業界、IT業界等で人事業務を担当。2012年「恵社労士事務所」を開業。
現在は労務問題のアドバイス、就業規則などコンサルティング業務を中心に幅広く活動。「出産・育児の手続き」「マイナンバー」「育児介護休業法改正」等をテーマにセミナー講師としても活動。プライベートでは、2016年4月に長男を出産した。